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SS どうしようもなく好きなのに 中編(2)

2010.05.13 *Thu*
しばらくすると、憂と和先輩が片づけを終えてキッチンから戻ってきた。

「よし、遊ぶぞ!」

律先輩が威勢良く声を張り上げる、って、あれ?

「もう勉強はしないんですか? 遊ぶ暇なんか無いって澪先輩言ってませんでしたっけ」

澪先輩は、私の視線を受けると肩をすくめた。

「……まぁ、思った以上に二人が頑張ったからな。今日のところはここまででいいんじゃないかなってことで」
「そういうこと。と、いうわけで」

律先輩はごそごそとリビングに放置してあった自分の鞄をあさり出した。持ってくると言っていたゲームソフトか、カードゲームでも探しているんだろうか。
しかし、「あった♪」という声と同時に律先輩が引っ張りだしてきたのは束になった割り箸という、全く予想もしなかったものだった。よく見ると、一方の端には番号が振ってある。
……まさか。嫌な予感が私の中を走る。

「王様ゲームしようぜぃ!」

そして、それは見事に的中した。

「何ですか、その合コン的なノリは……」
「いいじゃんいいじゃん。一度やってみたかったんだよ、王様ゲーム」
「私はやりたくないぞ」

澪先輩がきっぱりと言い切った。

「律や唯に振り回されるのが目に見えているからな」
「ええ~、そんなこと言うなよ。ほら、唯もやりたいよな?」
「うん、やりたいやりたい!」
「あ、お姉ちゃんがやるなら私も~」

唯先輩に続いて、憂も賛成票を入れる。

「私は反対で。何か碌なことにならなさそうですし……」
「何だよ、ノリ悪りぃぞ」

私の意見に律先輩はぶーぶーと口をとがらせて批難を浴びせる。仕方がないでしょ、それが今までにこの軽音部で培ってきた私の勘というヤツです。

「まぁ、私も乗り気ではないかな。見てるだけならおもしろそうだけど」

和先輩も反対に一票を投じた。
現在、賛成三票、反対三票。この場でまだ意思を表明していないのは、後一人。
みんなは一斉に、その残り一人、ムギ先輩の方を向いた。
……あ、これ何かデジャブだ。

「やりたいで~す」

かくして。
多数決の結果、去年の夏合宿同様、ムギ先輩の裏切り(?)によって王様ゲームの開催が決定したのだ。

第一回戦。

「よし、じゃあみんなくじは引いたな? せ~の」
「「「王様だ~れだ?」」」
「っと、しゃあっ! いきなり私!」
「うげ」

びっと王様の印がついた割り箸を掲げる律先輩に、澪先輩が心底嫌そうな顔をした。私も似たような顔をしていたかもしれない。いきなり一番わけのわからない命令をしそうな人が王様になるとは……。
とにかく、私が被害に合わないことを祈るしかない。

「よっし、じゃあ……」

またもや、律先輩は鞄をあさり出す。そして、取り出したものは。

「じゃ~ん!」
「……ネコミミ?」

私がたまに着用を強要されるヤツだ。部室からいつの間に持ってきていたんだろうか。

「えへん、では王様の命令だ。三番の人はこのゲーム中これをつけて語尾に「にゃ」をつけること!」

うわ、きっつ! ネコミミつけるだけならまだしも、語尾に「にゃ」はきつい! しかも、このゲーム中ずっとって。
幸い、私の手にある割り箸の番号は五番。さて、誰がこの羞恥プレイを実行することになるのか――

「あ、三番私だ~」

呑気な声で名乗りを上げた第一被害者は唯先輩だった。
いや、でもこの中で一番こういうことを抵抗なくできる人だろう。実際全然嫌がってないし。被害者というのも微妙なぐらいだ。

「何だ、唯かよ~。澪か梓にやらせていじってやろうと思ってたのに~」
「特定の人間を狙おうとするな……」

澪先輩は体を震え上がらせた。もし、自分が当たっていたら、なんて想像してしまったんだろう。

「仕方ないか。じゃあ、唯。それを」
「もうつけてるよ?」
「早っ!」

おお、さすが唯先輩。羞恥心の欠片もあったもんじゃない。
しかし、唯先輩は無邪気なものだが……その、ネコミミをつけた唯先輩というのは、私には目の保養を通り越して、軽く毒なんですが。

「ったく、こういうのは嫌がってくれないとおもしろくないのに」
「だって、ネコミミ可愛いじゃん」

可愛いのはネコミミじゃなくて、それをつけたあなたです。

「唯。語尾語尾」
「あ、そうか、じゃなくて、そうにゃ♪」
「っ!」

……ああ、もう! ほんと、ヤバい。上手く声が出ない。いや、だって、可愛すぎますもん! 言葉も出ませんよ!

「お姉ちゃん、可愛い~!」
「ありがとにゃ、憂~」

ああ、私も憂のように純粋な目で唯先輩を見ることができれば……。

「あずにゃん、どうかにゃ~?」

って、こっち絡んでこないでくださいよ!? マジでどんな対応すればいいのかわかんなくなるんで! 

「や、その、あの」

私、しどろもどろ。狼狽した声しか出てこない。そもそもまともに目も見れないし。
思わず目線を逸らすと、その先で律先輩と目が合った。合ってしまった。律先輩はにやり、と唇の端を意地悪気に歪める。
あ、マズイ。これは何かされる。

「なぁ、唯。手を猫みたいに丸めて……そうそう、それで、ちょっと首を傾げてにゃーって言ってみな、梓に」
「何で私になんですか!?」
「いやいや、猫の先輩として唯の猫力を見てやれよ」

ニヤニヤという言葉をまさに形にしたような顔で律先輩は言った。
何が猫の先輩だ。何が猫力だ。律先輩は自分が何を言っているのかわかっているのか。そしてお願いですから唯先輩、言うこときかないでください。
だって、だって。
もし、唯先輩にそんなことをされた日には、

「あずにゃん、にゃ~♪」

……私は死んでしまうじゃないですか。

「あれ、何の反応もないにゃ……」
「あ~あ、梓のヤツ、完全にトリップしちまった」
「……何か、真っ白に燃え尽きたって感じになってるわよ、梓ちゃん」
「ふふ、梓ちゃんは本当に唯ちゃんのことが大好きなのね~」
「梓ちゃん、お~い。大丈夫?」
「唯が当たったはずなのに梓の方がダメージを受けてるってどうなんだ……」

しばし休憩の後、私復活。見なかった。私は何も見なかった。

「何であずにゃんはさっきから目を合わせてくれないのにゃ~」
「べ、別に何でもないですっ!」

第二回戦。

「「「王様だ~れだ?」」」
「あ、やった、私だわ」

次の王様はムギ先輩だ。まぁ、ムギ先輩ならそれほど無茶な要求をしてくることもないだろう。というか、警戒すべきは律先輩と唯先輩の二人だけかな。後は割と常識人ばかりだし――

「ええっとぉ、じゃあ、一番の人が四番の人に愛の告白をしてください!」
「あ、愛の告白!?」

……忘れてたよ。意外だけど、ムギ先輩も十分に突拍子もない人なのだった。
とりあえず、私は三番なので関係ないけど……。
しかし、愛の告白ときましたか。これは、恥ずかしいなぁ。さて、誰と誰がやることになるのだろうか。

「はぁ、一番は私ね」

溜め息を吐いて、和先輩が立ち上がる。おお、告白する側は和先輩か。まぁ和先輩はかっこ良いし適役といえば適役なのかな。
なんてことを私が思っていると、「えっ!?」と驚きの声があがった。

「きゅ、急にどうしたの、憂?」

むしろその声に驚かされて私は声の主、憂の方を向く。その頬には薄っすらと赤みが差していた。

「あ、え、えっと私が四番です……」

告白される側は憂らしい。
和先輩と憂がみんなの前まで出て、向かい合う。

「や、やっぱり恥ずかしいわね」
「そうですね……」

うわぁ、何だこの空気。和先輩は頬を掻きながら目線を泳がせていて恥ずかしげだし、憂なんかはもじもじしっぱなしだ。
見ているこっちまで恥ずかしくなってくる。

「それじゃあ、お願いしま~す」

そんな二人の様子にはお構いなしに、ムギ先輩は無慈悲にも開始の合図をする。それを聞いて、和先輩はもう一度大きく息を吐くと覚悟を決めたようで、憂の両肩を掴んだ。
私達は、息を呑んでその様子を見守る。なぜだろう、すっごいどきどきする……。

「ま、憂相手で良かったかな」
「和さん……」
「せっかくだしいつも通りに呼んでくれて構わないわよ」

「え、なになに? 憂ちゃんっていつも和のこと何て呼んでるの?」
「律、うるさい!」

律先輩と澪先輩が小さめの声でそんなやりとりをした。ていうか澪先輩、顔が真剣過ぎるんですけど。「これは歌詞の良いネタになりそうだ」なんて思ってるのかもしれない。

「えっと、その、それはみんなの前だし」
「憂」

別に私が言われているわけでもないのに、ドキリと心臓が跳ねるような、そんな大人っぽい声で和先輩は憂の名前を呼ぶ。
憂の顔は、まぁ色々表現のしようはあるのだろうけど、私から見ればさながら熟れた林檎のようだった。

「は、はい」
「ずっとずっとあなたのことが好きでした。もし良かったらお付き合いしてもらえないかしら」

(((キタ――!)))

多分、私達の心の声は今シンクロしただろう。

「へ、あの、その」

憂、大慌て。さっきの私って傍から見たらこんな感じだったんだろうな。
いや、それにしても演技とは思えないほど和先輩の告白は熱が籠っていて、かっこ良かった。さすが万能生徒会長。

「もう、そんなに慌てないでよ。こっちまで恥ずかしくなってくるから」
「う、うん。ごめん」

和先輩は照れるように笑って、憂の頭を撫でる。憂も思わず敬語を忘れてしまうほど、テンパっているようだ。

「こんなもんでどうかしら?」
「「「合格!!」」」

王様であるムギ先輩だけじゃなく、満場一致で可決。
良いものを見せて頂きました。

「ああ、妹が親友に取られてしまったにゃ……」

よよ、と泣き崩れる唯先輩。せっかくだしこれを機に、あなたは妹離れを考えたらどうでしょうか。

その後も王様ゲームは続く。
唯先輩が律先輩にデコピンをすることになったり(「りっちゃんにデコピンはやりやすいにゃあ~」という発言で吹いてしまった)。
ムギ先輩が和先輩を軽々とお姫様だっこしたり。
なぜか律先輩が澪先輩の昔の恥ずかしい話を暴露することになったり。
ネコミミをつけた唯先輩が三回回ってわんと言うシュールな光景が生まれたり。
憂と私がフォークダンスを踊らされたり。
まぁ、多少疲れはしたが何だかんだいって楽しい時間だった。

そう、ここまでで終われば良かったんだ。

これで終われば、「楽しかったね」って笑って帰ることができる一日になったのに。いつもと変わらない、そこそこにありふれたみんなとの時間だったのに。

「そろそろ遅くなってきたし、次で最後にしないか?」
「え~、もっとやりたいにゃ~」
「明日は学校だろ」
「にゃ~……」

澪先輩に窘められて、大人しくなる唯先輩。それにしても、結局唯先輩は語尾に「にゃ」をつけ続けたなぁ。もう聞く側としても違和感を感じなくなってしまった。
こうして始まったラスト一回の王様ゲーム。
事件は、ここで起きた。

「「「王様だ~れだ!」」」
「……ふっ、始まりを務めるのが私なら、ラストを飾るのもやはり私だ!」
「またお前か……」

最後の王様は最初と同じく、律先輩となった。なんでよりにもよってこの人なんだ。澪先輩は落胆した様子で肩を落とした。ここで自分が王様になれば無事に切り抜けられたんだもんなぁ。
ま、でも後これ一回だけだし。律先輩が何を命令しようと、当たらなければどうというとはない。そう、当たらなければ。

「じゃあ、最後の命令だ!」

一端、律先輩はそこでタメを作る。そして不敵な笑みを浮かべると、言い放った。

「やっぱり王様ゲームと言えばこれだろ! 二番の人と四番の人が、キス! もちろんまうすとぅーまうすだ!」
「「はぁ!?」」

私と澪先輩は、同時に大声を張り上げた。

「律、それはさすがに――」
「何だ。王様に文句があるのか?」
「ありますよ! 何ですか、キスって」
「え、もしかして梓、キスを知らない……?」
「そ、それは知ってます! じゃなくて、そんな無茶な命令聞けませんよ!」
「そうだぞ、そ、そんな恥ずかしいこと……」

その場面を想像したのか、澪先輩は顔を真っ赤にして硬直してしまった。

「おいおい。王様ゲームってのは王様の命令には絶対服従なんだぞ。そうしなきゃ、成り立たないゲームなんだからな」
「それはそうですけど……」
「なぁに、女同士なんだからノーカンってことでいいじゃないか」

にひひと笑う律先輩。ああ、もう駄目だ。何を言っても聞いてくれそうにない。

「よし、それで誰だ。二番と四番は」
「えと、あ。私は一番だ……」と澪先輩。ほっと安堵の表情になる。
「私は六番だわ」とムギ先輩。どこか残念そうだ。やりたかったのだろうか。
「三番ね」と和先輩。こちらも、澪先輩と似たような表情だ。まぁ、和先輩はさっき十分恥ずかしい思いをしたのに、これ以上は酷だろう。
そして、「あ、私は五番です」と憂が言ったところで。
みんな視線が私と唯先輩を捉えた。
何ですか、何でこっち見るんですか。

「……梓、お前は何番なんだ」
「え、二番ですけど」
「唯は?」
「四番だにゃ~」

じぃっと、律先輩が私を見つめる。

「何ですか」
「いや、お前、私が何て命令したか覚えてないのか?」
「え、覚えてますよ? 二番と四番の人がキス、ですよね」
「そうだな」
「それで?」

今度は律先輩だけじゃなく、澪先輩もムギ先輩も和先輩も憂も、そして唯先輩も私をじぃっと見つめてくる。
ナニ、ナンナノ?

「往生際が悪いぞ、梓」
「にゃっ!?」

がしっと、律先輩が私の両腕を後ろ方向に固めてきた。これではまともに動くことができない。

ああ! もう! わかってますよ。私が当たったんですよね!?

いや、それよりも問題なのは、キスの相手が。
私の目の前に、ネコミミをつけた唯先輩が座った。「えへ~」と微笑んでいるが、若干顔が赤い。
キスの相手が、この人ってことなんだ。

「えと、よろしくね、あずにゃん」
「唯、語尾語尾」
「あ、そか。よろしくにゃ、あずにゃん♪」

そう言って、唯先輩は先ほど和先輩が憂にやったように両肩を掴む。え、え、本当にやるの?
これから何が起こるのか、頭では理解できても心が追いつかない。

(ちょっと待って)

ゆっくりと、唯先輩が顔を近づけてくる。

(ちょっと待って)

段々とその距離は狭まっていく。唯先輩の端整で可愛らしい顔がもうすぐそこにある。

(ちょっと、待って)

動けない。律先輩はいつの間にか腕の固定を解いている。それなのに、まるで金縛りにあったように私の体は動かない。

(ちょっと、待っ、て)

桜色の唇に目を奪われる。ふんわりとした、唯先輩の匂いを感じる。

(ちょっと、ま――)

そして。
何の躊躇いも戸惑いも迷いもなく、

唇が、ふれあった。

なんの気もない、それは親愛のキス。

唯先輩の唇は柔らかくて、あたたかい。
唯先輩とのキス。ずっと夢に見て、想像して、妄想していた。いや、キスどころじゃなくてもっと色々なことも。
夜中にベッドでそんなことを考えて、気がつけば朝だったことだってある。キモチワルイ私。
だから。

(喜べばいい)

そう、喜べばいい。いきなりだったとはいえ、夢が叶ったんだから。ずっとずっと思い描いてきたシーンが、今目の前にある。たかだか遊びの一環ではあるけど。
それでも、私は唯先輩とキスをしている。

(嬉しいんだから、喜べばいい)

やった。私、唯先輩とキスしてるんだ。嬉しい。嬉しい。嬉しい。
すっと、唯先輩が離れていく。
残念。もっとキスしていたかった。唇にはまだ感触が残ったままだ。ああ、一生忘れたくない。この感触がずっと残ればいいのに。
あ、そうだ。じゃあ、こういうのはどうだろう。ちょっとおどけた仕草で「よくもやってくれましたね」なんて言ってみるんだ。それで、「お返しです」ってことでこっちからキスをする。そうすれば、もう一度キスができる。我ながら、ナイスアイデアだ。
別に咎める人はいないだろう。よし、やるぞ。

「……あずにゃん?」

何も言わない、動かない私。唯先輩が不思議そうにしている。
何してるの、私。さ、やらなきゃ。今しかチャンスはないよ? こんな風に堂々と唯先輩にキスするなんて。
ほら、動いて。

「も、もぅ、唯先輩ったらよくも――」

ぽたっ。
何かが零れ落ちる音がした。何の音だろう。あれ、何だ。視界が霞む。

ぽたっ、ぽたっ。
その音は止まらない。視界の霞みもどんどん酷くなる。あれ、何、どうしちゃったの私。

「あずにゃん、泣いてる……」

唯先輩が呆然と呟いた言葉で、ようやく理解した。私は、泣いているらしい。
あれ、おかしいな。すごく嬉しいはずなんだけど。あはは、じゃあ、嬉し泣きか。

ぽたっ、ぽたっ、ぽたっ。
止まらない。止め方がわからない。嬉しいはずなのに、苦しい。悲しい。
なんだかここに居るのが、唯先輩を見ているのが、とても辛い。

気がつけば、私は立ち上がっていた。

「あ、あの、もう時間も遅いですし、帰りますね私。今日はお疲れ様でした」

早口にそれだけ言って私は鞄とコートを引っ掴むと、リビングを後にする。

「梓ちゃん!?」「梓っ!」

私を呼ぶ声が聞こえた気がしたけど、構わずにそのまま平沢家を飛び出した。
しばらく走る。走らないと、やってられない、そんな気分。走って、走って、走って、走って。
息が切れた私は立ち止まって、荒い呼吸のまま天を仰ぐ。十一月の星空は、空気が澄んでいてとても綺麗、なはずなんだけど。
今の私の目には、歪んでしか映らない。
わかっていた。
唯先輩が私に向ける、向けてくれている好意はあの程度のものだってこと。キスをすることに一切の躊躇も必要としない。『だって女の子同士だし』の一言で片づけられる、そういうもの。
わかっていた。理解していた。
唯先輩は正常で、私は異常で。
唯先輩は普通で、私は欠陥品。
わかっていた、はずだった。理解していた、はずだった。

「ぅわ……」

はずなのに。その事実を確認させられただけなのに。
込み上げてくる。
苦しみが。悲しみが。苛立ちが。
こんなにも好きなのに。どうしようもなく好きなのに。
込み上げる想いを抑えきれずに。
私は声を上げて、泣いた。




後編に続く!

ちなみに最後の展開は向坂氷緒さんの『384,403km あなたを月にさらったら』(ティアラ文庫)からのオマージュ(という名のパクリ)。これは素敵な百合小説です。イラストも『少女セクト』で有名な玄鉄絢さんですし。
百合好きの方には非常にオススメ。ただ一応H描写ありなので、注意。

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松中 竜馬

Author:松中 竜馬
百合が大好きなしがない人間。
唯梓は至高。
趣味はスポーツ観戦・麻雀・小説書き。

ブログの内容は二次創作百合小説が中心となります。
なので、こう言うのも何ですが、そういうのが苦手な方は見ないことをおすすめします。

ジャンルはけいおん!がメイン 
カップリングは唯梓

感想、ネタ振り、唯梓への想い等、コメントを頂けると非常に嬉しいです。百合好きな方、唯梓好きな方は色々と語り合いましょう!

当ブログは、リンクフリーとさせていただきます。
コメント、拍手等でご報告いただければ、相互リンクさせていただきたいと思います。



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